緑内障治療は主に3つに大別されます。

緑内障の治療は点眼薬を基本として、状況に応じてレーザー治療や外科的治療がありますが、いずれも眼圧を下降させることが目的であり、残念ながら現在の医療技術では失われた視野を回復させる手段はありません。どんなに優れた医師であっても、どれほど最新の技術を駆使しても、現時点では視野障害を出来る限り進めないようにすることが最善であり、緑内障においては早期発見、早期治療、そして治療の継続がとても重要です。

一般的に緑内障はあくまで将来の視野欠損を防ぐ、遅らせるといったことが目的のために、治療効果が分かりにくい分野であります。

治療をしても見やすくなるわけではなく、将来の自身の眼を守るためのものです。

効果を自分で感じることは難しく、あくまで検査の中で眼圧が下がったというのがせいぜい感じられるくらいのものになります。

緑内障の治療継続率はかなり低いとされるデータも出ており、

そのため当院では、患者様ご自身がしっかりと現状を把握し、緑内障という病気の理解を深めたうえで、しっかりと長期的に付き合っていくことが肝要と考えております。

治療に際して分からないこと、気になることがあれば遠慮なく診療の際、院長へご質問ください。

1.点眼治療

最も基本となる治療です。

点眼薬の開発の進歩により現在では多くの緑内障点眼薬が使用されています。

1日1~2回点眼するものが多く、製品によって使用回数は決まっています。

点眼薬の種類によって眼圧を下げるためのメカニズムは異なり、眼圧や視野の進行状況によって複数の点眼薬を併用することもあります。

また近年では2種類の点眼が1つの点眼薬になった‘‘合剤’’と呼ばれる製品も増えており、それらの組み合わせによって、より高い眼圧下降効果を少ない点眼回数で実現しやすくなったと言えます。

注意点として、緑内障点眼にはそれぞれ大小さまざまな副作用があるものや、持病の観点から使用が望ましくない、または使用できない治療薬もあるため医師によってそれぞれの患者様へ適切な点眼薬を選定していく必要があります。

また点眼薬に限った話ではありませんが、仮に同じ治療を行ったとしても、眼圧下降効果には個人差があります。点眼薬を使用できていても、全く眼圧下降が得られなければ治療継続をする意義がないのです。そのため本当に効果のある点眼薬を使用できているか、点眼治療を開始した後も定期的に眼圧を確認し、効果が乏しければ変更する必要があります。

2.レーザー線維柱帯形成術

点眼治療と並び侵襲性の低い治療のひとつです。

眼の中の水(房水)は主に眼内の毛様体から作られており、線維柱帯という網目から排出されていきます。

線維柱帯の網目に対して、特殊なレーザーを照射することにより、房水流出を促進することで眼圧を低下させます。

以前のレーザーでは線維柱帯の構造自体を変化させてしまい、侵襲的な治療でしたが、最近では線維柱帯を破壊せずに房水流出量を増加させることができるようになりました。眼への負担が少なくなったことにより、補助的治療として行いやすくなったと言えます。

そのため緑内障治療開始時に初めからレーザー治療を選択し、しばらくの間点眼治療の代わりとするようなことも可能です。

メリットとしては点眼治療と異なり、一度の照射で年単位での効果持続が期待できることや過去のレーザーと異なり眼圧下降効果が弱くなってきたころに再度治療が可能です。

点眼治療と同様のデメリットではありますが、全ての患者様で同一の十分な効果が得られるわけではなく、一部眼圧下降効果に乏しい患者様もいらっしゃるため、進行状況や眼圧などを考慮し、点眼治療と併用する場合もございます。

3.手術治療

点眼治療やレーザー治療などの低侵襲治療でも視野障害の進行がみられる、眼圧が低下しないなどの場合には、必要に応じて手術治療を検討いたします。

裏を返せば、特殊な緑内障(急性緑内障発作や小児緑内障など)を除き、通常の緑内障でいきなり緑内障手術ということはありません。

緑内障手術にもトラベクレクトミー、トラベクロトミー、チューブインプラントなど複数の種類があり、患者様毎に治療適応は異なります。

点眼治療やレーザー治療にて眼圧下降効果が乏しかった場合でも眼圧下降が期待できるため、眼圧下降の最後の手段といった立ち位置ですが、手術後も点眼治療と併せて行うことが少なくありません。

手術治療が必要になった場合には、ご自身で手術施設をお探しいただく必要はなく、当院から北海道大学病院などの緑内障手術可能な施設へ責任をもってご紹介いたします。